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じんせい #29 [11/18四谷LOTUS]

東京最終日、四谷LOTUS。

新宿区の一角、高層ビルが林々と立ち並ぶ都会の街の中で、おれたちはライブするんだねー。一ミリも実感が沸かない。ふしぎな気持ち。

 

人々がごった返す大通りを横目に機材を背負って歩く新宿区四谷三丁目。本日のお相手は、Arakezuri、やまもとクリスピー(バンドセット)、shoka、東京、君がいない街、Gum-9、alba。みぃんな初めましてだ。長丁場になるね。平日金曜日、こんなにたくさんのバンドが集まる。また何もなかったじゃ済まされない日だ。いつだってそうでないと。時間は戻らんしな。

 

早々にオープンし、音を聴きに来たみんなが続々と入ってくる。そりゃあるよ、緊張感。老若男女、色んな世代のひとたちが、ひとつのイベントを一緒に作りに来ている。仕事終わりに、学校終わりに、生活の合間に。きょうもここで、やるか。

沢山のバンドをみた。俺たちの出番は最後から2番目、長丁場遅くなった時間、にも関わらず多くの人が残ってくれた。おれたちをずっと楽しみにしてくれていたひと、初めて知ったにもかかわらず真っすぐな目で観てくれていたひと。目の前にいる皆の目線に応えるように、自然に脳みそのエンジンは回転数を上げる。いっしょに創っている感覚。もっと、もっと欲しい。おれは心だけで皆と会話がしたい。飛ばす音楽。あっという間にステージは終わる。

 

きょうのイベントを企画してくれた四谷LOTUSのうんのさん。元々今日この日は、うんのさんがSNSでおれたちを見つけてくれて、連絡をくれた所から始まった。この人も、平日ライブハウスのブッキングイベントに全力を注ぐ人。ドリンク代込みで1000円のチケット。ライブハウスに足を運ぶハードルを限界まで下げる、それは企画者にどう影響を及ぼすのだろう。どういう結果になると正解で、どう転ぶと間違いなのか、おれにはまだ分からない世界。おれたちが踏み込むのはヤボかもしれない。しかし結果この日は、平日のライブハウスに83人集まったという。間違いなく、世の中を変えたいというガッツを持ったカッコいい人と出会ってしまったね。

 

そんでもう一人。東京はおれたちにとって大切な縁を生むみたい。中でもこの日出会ったカメラマン、チカちゃん(金子千夏)。この人はずーっと先の未来をずーっと前から見ているような目をしていた。。そうであってほしい。ライブ写真を撮りたい気持ちは、誰にも負けないという。恥ずかしそうにうつむいたような初々しい態度の所々に、真っすぐに自分の夢を見つめる視線が垣間見える。その目、その若さ、その信念に真剣に応えたい。いまのおれたちに何か出来るなんて思い上がってはいないが、この先も、何かしらの形で一緒に作品を創っていきたいと思った。

 

形は違えど、誰だって表現者。バンドをやっている人も、イベントを作る人も、カメラマンも。こんな文を読んでくれているアナタも。ひとはただ生きているだけ、他人を意識するだけで社会を意識し、その中での己の役割、自分で自分の生き方を決めなければならない。他人と出会った時点で社会が生まれる。それ自体が表現。生きていくだけで表現者になってしまう、生き辛いかもね。じぶんの箱だけに閉じ込めた感情を、形にするもしないも自由。じぶんの生き方を決められるひとはカッコいい。命果てるその瞬間に、己にしか創ることが出来ない一点モノの自伝を完成させられたら、ソイツは地球上で一番の幸せモノレールに一番乗り間違いナシ。あとは旅立つのみだ。

 

ムチャクチャ眠らない街東京、またすぐ来ますわ。

 

2022年11月18日四谷LOTUS

たいへんさいこうでした。